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ChatGPTで日本語グラフ・図を作成!Excelデータも扱える?方法とコツ

ChatGPTで日本語グラフ作成 ExcelもOK

早川 誠司|生成AI活用コンサルタント/業務効率化アドバイザー

「ChatGPTにデータを見せて、グラフを作ってもらえたら楽なのに…」

「Excelのデータを読み込ませて、日本語のグラフを作ることはできる?」

「グラフの日本語が文字化けしちゃうんだけど、どうすればいい?」

レポート作成やプレゼンテーション、データ分析において、情報を視覚的に分かりやすく伝えるグラフや図は不可欠です。しかし、グラフ作成ツールを操作したり、データを整形したりするのは意外と手間がかかりますよね。

もし、ChatGPTにデータファイルを渡して、日本語で指示するだけで、適切なグラフを自動で作成してくれたら、どれほど効率的でしょうか?

実は、ChatGPTのデータ分析機能(旧Code Interpreter)を使えば、それが可能です! ExcelやCSVファイルをアップロードし、日本語で指示するだけで、様々な種類のグラフを生成させることができます。

この記事では、

  • ChatGPTのグラフ作成機能(データ分析機能)の概要と日本語対応状況
  • 利用するための準備(機能の有効化)
  • ExcelやCSVデータを読み込み、日本語グラフを作成する具体的な手順
  • グラフの日本語が文字化けする場合の確実な対処法
  • グラフ作成の応用テクニックと活用事例
  • 機能の限界と利用上の注意点

について、初心者にも分かりやすく解説します。

面倒なグラフ作成作業をChatGPTに任せて、データ可視化をもっと手軽でスマートなものにしましょう!

(ChatGPTの基本的な使い方は「【完全ガイド】ChatGPT日本語 始め方&使い方マスター!初心者向け基本操作からコツまで」をご覧ください。)

目次

ChatGPTはグラフも作れる!データ分析機能と日本語対応

ChatGPTがグラフを作成する際は、主にデータ分析機能(Advanced Data Analysis、旧Code Interpreter)という強力な機能を利用します。

  • 仕組み: この機能は、ChatGPTが内部でPythonというプログラミング言語のコードを実行し、データ処理や可視化を行うものです。ユーザーがデータファイルをアップロードし、自然言語(日本語でOK)で指示を出すと、ChatGPTが適切なPythonコードを生成・実行して、結果(グラフ画像など)を返してくれます。
  • 利用可能なプラン: この高度な機能は、主にChatGPTの有料プラン(Plus, Team, Enterpriseなど)で提供されています。(プラン詳細は「ChatGPT有料プラン完全ガイド」参照)
  • 作成可能なグラフ: Pythonの代表的なデータ可視化ライブラリであるMatplotlibSeabornなどを利用するため、棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、散布図、ヒストグラムなど、一般的なグラフのほとんどを作成可能です。
  • 日本語対応: グラフのタイトル、軸ラベル、凡例などに日本語を使用できます。ただし、後述する「文字化け」の問題が発生しやすいため、対策が必要です。

【準備編】ChatGPTでデータ分析機能を使うための設定

グラフ作成機能を利用するには、まずデータ分析機能が有効になっているか確認し、必要であれば設定を有効にする必要があります。(利用には対応する有料プランへの加入が前提です)

  1. ChatGPTにログイン: 有料プランのアカウントでChatGPTにログインします。
  2. 設定画面を開く: 画面左下などのアカウント名が表示されている部分をクリックし、「Settings」(設定)や「Settings & Beta」といったメニューを選択します。
  3. 機能の有効化: 設定項目の中に「Data Analysis」や「Advanced Data Analysis」のような項目があれば、そのスイッチがオン(有効)になっていることを確認します。もしオフになっていればオンに切り替えます。(UIや項目名は変更される可能性があります)

これで、データファイルをアップロードして分析やグラフ作成を依頼する準備が整いました。

【実践】Excel/CSVデータを読み込み、日本語グラフを作成する手順

それでは、実際にExcelやCSV形式のデータをChatGPTに読み込ませて、日本語ラベルを含むグラフを作成する手順を見ていきましょう。

1. データファイルのアップロード方法

  1. ChatGPTのチャット画面を開きます。(データ分析機能が利用できるモデル、通常はGPT-4を選択します)
  2. メッセージ入力欄の近くにあるクリップアイコン(添付ファイル)などをクリックします。
  3. グラフ化したいデータが含まれるExcelファイル(.xlsx)やCSVファイル(.csv)などを選択し、アップロードします。ファイル形式は一般的なものであれば対応していますが、複雑すぎるファイルはエラーになる可能性もあります。

2. 効果的なグラフ作成プロンプト (日本語)

データファイルがアップロードされたら、どのようなグラフを作成してほしいかを日本語で具体的に指示します。

プロンプトのポイント:

  • ファイル名を指定する: どのファイルのデータを使うかを明確にします。(例: 「アップロードした sales_data.xlsx を使って」)
  • シート名や列名を指定する: Excelファイルで複数のシートがある場合や、CSVファイルで特定の列を使いたい場合は、それらを明示します。(例: 「’Sheet1’の’商品名’列と’売上’列を使って」)
  • グラフの種類を指定する: 作成したいグラフの種類(棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、散布図など)を伝えます。
  • X軸・Y軸を指定する: どのデータをX軸、Y軸に割り当てるかを指示します。
  • タイトル・ラベル・凡例を日本語で指定する: グラフに必要なタイトルや軸ラベル、凡例(複数のデータを表示する場合)の内容を日本語で具体的に記述します。

プロンプト例:

アップロードした「月別売上データ.xlsx」の「4月売上」シートを使って、以下のグラフを作成してください。

- グラフの種類:商品別の売上を示す棒グラフ
- X軸:'商品名' 列
- Y軸:'売上金額' 列
- グラフタイトル:「4月度 商品別売上グラフ」
- Y軸ラベル:「売上金額(円)」
アップロードした「アクセスログ.csv」データを使って、以下のグラフを作成してください。

- グラフの種類:日別のアクセス数推移を示す折れ線グラフ
- X軸:'日付' 列
- Y軸:'アクセス数' 列
- グラフタイトル:「Webサイト アクセス数推移」
- X軸ラベル:「日付」
- Y軸ラベル:「アクセス数」

3. 生成されたグラフの確認と保存方法

プロンプトを送信すると、ChatGPTは内部でPythonコードを実行し、通常はグラフの画像ファイルをチャット画面内に表示してくれます。

  • 内容の確認: 生成されたグラフが指示通りか、データが正しく反映されているかを確認します。
  • 画像の保存: 表示されたグラフ画像は、右クリックメニューなどから「名前を付けて画像を保存」といった操作で、お使いのデバイスに保存できます。
  • コードの確認(任意): ChatGPTはグラフ作成に使用したPythonコードも表示してくれる場合があります。コードが読める方は、どのような処理が行われたかを確認することも可能です。

【解決策】ChatGPTグラフの日本語が文字化けする時の対処法

データ分析機能でグラフを作成する際に最もよく遭遇するのが、タイトルやラベルなどの日本語部分が「□□□□」(豆腐)になってしまう文字化けです。

  • 原因: これは、グラフ描画に使われるPythonライブラリ(Matplotlibなど)の実行環境に、デフォルトで日本語を表示するためのフォントが含まれていないために発生します。
  • 解決策: 最も簡単で効果的なのは、グラフ作成を指示するプロンプトに、日本語フォントのインストールと利用を明確に依頼する一文を追加することです。

文字化け対策プロンプト例:

(通常のグラフ作成指示に続けて)

# 以下を追記
**重要:グラフ内の日本語が文字化けする可能性があるので、日本語フォント(例: IPAexGothic)をインストールし、それを使用するように設定してからグラフを作成してください。**

このように指示することで、ChatGPTはコード実行環境に必要な日本語フォントを一時的にインストールし、文字化けを防いで日本語ラベルを正しく表示したグラフを生成してくれます。毎回この指示を加えるのが確実です。(文字化け全般については「ChatGPTで日本語が文字化けする?原因と完全解決ガイド」も参照)

もっと活用!ChatGPTグラフ作成の応用テクニック

基本的なグラフ作成に慣れたら、さらに高度な指示を出してみましょう。

  • 複数データの重ね合わせ: 「商品Aと商品Bの売上推移を同じ折れ線グラフで表示して、凡例を付けてください。」
  • グラフのカスタマイズ: 「棒グラフの色を青色にしてください。」「折れ線グラフのマーカーを円形にしてください。」「グラフの背景にグリッド線を追加してください。」
  • データの集計・加工依頼: 「’都道府県’列ごとに’売上’を集計し、その結果を円グラフで示してください。」「’日付’列から月だけを抽出し、月別の平均アクセス数を棒グラフにしてください。」
  • グラフからの考察依頼: 「生成した売上推移グラフから読み取れる傾向や特徴を3つ挙げてください。」

プロンプト次第で、かなり複雑なデータ可視化や分析の補助も可能です。試行錯誤しながら、ChatGPTの能力を引き出してみてください。

ChatGPTグラフ作成の限界と注意点

便利なグラフ作成機能ですが、限界や注意点もあります。

  • 複雑すぎるグラフ: 非常に特殊なグラフや、極端に複雑なカスタマイズは対応できない場合があります。
  • 大量データの処理: アップロードできるファイルサイズや、一度に処理できるデータ量には制限があります。非常に大きなデータの場合は、事前に一部を抽出・集計するなどの工夫が必要になることがあります。
  • 生成されたコードの確認: ChatGPTが生成するPythonコードは常に完璧とは限りません。意図しない処理が行われていないか、可能であればコードを確認することが推奨されます。
  • データのプライバシーとセキュリティ: アップロードしたデータがどのように扱われるかについて、OpenAIのプライバシーポリシーや利用規約を確認し、機密性の高いデータの取り扱いには十分注意してください。

まとめ:ChatGPTでデータ可視化!日本語グラフ作成をマスターしよう

今回は、ChatGPTのデータ分析機能を使って、ExcelやCSVデータを基に日本語ラベルを含むグラフを作成する方法を解説しました。

  • 有料プランのデータ分析機能でグラフ作成が可能。
  • Excel/CSVファイルをアップロードし、日本語で具体的に指示(プロンプト)する。
  • グラフの種類、使用データ、タイトル、ラベルなどを明確に伝えるのがコツ。
  • 日本語の文字化けは、プロンプトで日本語フォントの使用を指示すれば解決できる。
  • 応用すれば、データの集計やグラフのカスタマイズも可能。
  • 機能の限界を理解し、データの取り扱いには注意が必要。

ChatGPTのグラフ作成機能を活用すれば、これまで手間のかかっていたデータ可視化作業を大幅に効率化できます。ぜひ、レポート作成やプレゼン資料作り、データ分析の入り口として役立ててください。

(ファイルアップロード機能はOCRでも利用します。「ChatGPTで日本語OCR!画像やPDFの文字認識」参照)

早川 誠司(執筆・監修専任)
生成AI活用コンサルタント/業務効率化アドバイザー
大手IT企業でDX推進に従事後、独立。100社以上の中小企業に生成AIソリューションを提供。「すぐ使える業務効率化」をモットーに発信中。
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