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【2025年版】ChatGPT日本語モデル比較:GPT-3.5 vs GPT-4 vs GPT-4o の違いは?

ChatGPTモデル比較 GPT-4o/4/3.5違い

早川 誠司|生成AI活用コンサルタント/業務効率化アドバイザー

「ChatGPTって、無料版と有料版で何が違うの?」

「GPT-4oっていうのが新しいらしいけど、今までのGPT-4やGPT-3.5と比べてどうなの?」

「日本語の精度や使える機能に差があるなら知りたい!」

ChatGPTには、実はいくつかの「頭脳」にあたるAIモデルが存在します。そして、どのモデルを使うかによって、日本語の回答の質や、利用できる機能、応答速度などが大きく変わってきます。

特に、2024年に登場した最新モデル「GPT-4o (オムニ)」は、高性能かつ高速で、無料版ユーザーにも一部開放されたことで大きな注目を集めました。

この記事では、現在主に利用されているChatGPTの主要モデル「GPT-3.5」「GPT-4」「GPT-4o」について、日本語能力や機能、速度、利用条件などの違いを徹底的に比較・解説します。

それぞれのモデルの特徴を理解し、あなたの目的や使い方に最適なモデルを見つけるための参考にしてください。

(ChatGPTの基本的な使い方は「【完全ガイド】ChatGPT日本語 始め方&使い方マスター!初心者向け基本操作からコツまで」をご覧ください。)

目次

ChatGPTで利用できる主要モデルをおさらい:それぞれの特徴は?

まず、現在ChatGPTで主に利用されている3つのモデルの特徴を簡単にご紹介します。

  • GPT-3.5 (ジーピーティ・サンテンゴ):
    • 位置づけ: 無料版ChatGPTの標準モデルとして長らく提供されてきたモデル。
    • 特徴: 日常的な質問応答や文章作成など、基本的なタスクはこなせる。応答速度は比較的速い。
    • 利用プラン: 無料版、有料版(Plusなど)でも選択可能。
  • GPT-4 (ジーピーティ・フォー):
    • 位置づけ: GPT-3.5よりも大幅に性能が向上した、有料版の主力モデル(GPT-4o登場以前)。
    • 特徴: より複雑な指示の理解、論理的な推論、創造性、日本語の自然さなどが優れている。応答速度はGPT-3.5より遅め。
    • 利用プラン: 有料版(Plus, Team, Enterprise)で利用可能。
  • GPT-4o (ジーピーティ・フォー・オムニ):
    • 位置づけ: 2024年5月に発表された最新・最上位モデル。「o」は「omni(すべて)」を意味する。
    • 特徴: GPT-4と同等以上の性能を持ちながら、応答速度が大幅に向上。テキストだけでなく、音声や画像の認識・生成(マルチモーダル)能力が統合的に強化されている。
    • 利用プラン: 無料版でも利用回数制限付きで利用可能。有料版ではより多くの回数や機能を利用できる。(無料での利用は「ChatGPTでGPT-4oを無料で使う方法」参照)

これら3つのモデルは、単なるバージョンの違いではなく、性能や得意なことに明確な差があります。特に日本語の扱いにおいて、その違いは顕著に現れることがあります。

(さらに軽量なモデルとして「GPT-4o Mini」も登場しています。詳細は「ChatGPT 4o Miniを日本語で使う」をご覧ください。)

【徹底比較表】GPT-3.5 vs GPT-4 vs GPT-4o 日本語能力をチェック!

では、具体的にこれらのモデルの日本語能力や機能にはどのような違いがあるのでしょうか?比較表で見てみましょう。(評価は一般的な傾向です)

比較項目GPT-3.5GPT-4GPT-4o (最新)
日本語の自然さ△ (やや不自然)〇 (自然)◎ (非常に自然)
回答の精度/論理性△ (間違いあり)〇 (比較的正確)◎ (より正確)
複雑な指示の理解
文脈理解力
知識の網羅性△ (古い情報)〇 (比較的新しい)◎ (最新情報アクセス可)
応答速度◎ (速い)△ (遅め)◎ (速い)
画像認識/生成×〇 (一部)◎ (統合)
音声認識/会話×〇 (一部)◎ (統合)
データ分析/ファイル×
Webブラウジング×
無料プランでの利用標準×〇 (制限あり)
有料プランでの利用選択可標準標準 (優先)

注記: パフォーマンスや利用制限はOpenAIによって随時変更される可能性があります。

この表からも分かるように、GPT-4oは日本語の質、機能、速度のすべての面でGPT-3.5を大きく上回り、GPT-4と比較しても遜色ない、あるいはそれ以上の性能を持っていると言えます。

日本語での回答例で見る!モデル別の性能差【検証】

具体的な回答例を見ると、モデル間の日本語能力の違いがより分かりやすくなります。以下は、同じ少し複雑な質問を各モデルに投げかけた際の回答イメージです。(実際の回答はタイミングによって異なります)

質問例: 「日本の少子高齢化問題について、その主な原因と、考えられる対策を多角的な視点から論じてください。特に経済的な影響と社会保障制度への影響に焦点を当ててください。」

  • GPT-3.5の回答イメージ:
    • 原因と対策をいくつか挙げるが、表面的な説明に留まることが多い。
    • 経済や社会保障への影響について、一般的な記述はあるが、深い分析や具体的なデータに欠けることがある。
    • 文章がやや硬く、教科書的な表現になりがち。
  • GPT-4の回答イメージ:
    • 原因(晩婚化、経済的不安、育児支援不足など)と対策(働き方改革、子育て支援拡充、高齢者雇用促進など)をより多角的に、構造化して提示する。
    • 経済への影響(労働力不足、市場縮小)や社会保障への影響(年金・医療費増大)について、より具体的な論点や課題を挙げる。
    • 日本語表現は比較的自然だが、少し冗長になる場合もある。
  • GPT-4oの回答イメージ:
    • GPT-4と同様に、原因・対策・影響を構造的かつ多角的に論じる。
    • 最新の統計データや政策動向(Webブラウジング機能利用時)を反映し、より具体的で説得力のある分析を行うことがある。
    • 日本語表現がより自然で流暢。応答速度も速い。
    • 場合によっては、グラフ作成や関連情報の検索といった追加アクションを提案してくることもある。

このように、特に複雑なテーマや深い分析、自然な日本語表現を求める場合は、GPT-4やGPT-4oの優位性が際立ちます。もし回答の質に不満がある場合は、プロンプトの工夫も重要です。「ChatGPTの日本語がおかしい?不自然な回答の原因と精度を高めるコツ」を参考にしてください。

機能の違いも重要!モデル別 日本語利用で注目すべき機能

モデル間の違いは、日本語の質だけでなく、利用できる機能にも現れます。

  • マルチモーダル機能(画像・音声):
    • GPT-4oは、テキストだけでなく、画像の内容を理解したり、音声で自然に会話したりする能力が格段に向上しています。写真について質問したり、音声でリアルタイムに指示を出したりといった使い方が可能です。(音声会話は「ChatGPTの日本語音声会話ガイド」参照)
    • GPT-4でも一部可能でしたが、GPT-4oではより統合的でスムーズになりました。GPT-3.5はこの機能に対応していません。
  • データ分析・ファイルアップロード:
    • GPT-4oおよびGPT-4(有料版)では、ExcelファイルやCSVファイル、PDFファイルなどをアップロードし、データ分析やグラフ作成、内容の要約などを依頼できます。(グラフ作成は「ChatGPTで日本語グラフ・図を作成!」参照)
    • GPT-3.5はこの機能に対応していません。
  • Webブラウジング:
    • GPT-4oおよびGPT-4(有料版)は、インターネット上の最新情報にアクセスして回答を生成することができます。これにより、知識のカットオフデート(学習データの最終日時)以降の情報についても答えることが可能です。
    • GPT-3.5はこの機能に対応していません。
  • GPTs:
    • 特定の目的に特化したカスタム版ChatGPTである「GPTs」は、基本的にはどのモデルでも利用可能ですが、そのGPTsの性能はベースとなるモデル(GPT-4o/GPT-4)に依存します。

これらの高度な機能を使いたい場合は、GPT-4oまたはGPT-4(実質的に有料プラン)を選択する必要があります。

あなたに最適なモデルは?目的別おすすめChatGPTモデル

これまでの比較を踏まえ、あなたの目的や使い方に合ったモデルを選びましょう。

  • 【無料ですぐに試したい・簡単な質問や文章作成が中心】→ GPT-3.5 または GPT-4o (無料版)まずは無料版で気軽に試してみましょう。GPT-4oが利用できる場合は、ぜひその性能を体験してみてください。ただし、無料版のGPT-4oには利用回数制限がある点に注意が必要です。
  • 【仕事や学習で頻繁に利用・高精度な回答や複雑な作業が必要】→ GPT-4o (有料版) または GPT-4 (有料版)有料プランに加入し、高性能モデルを制限なく(あるいは制限が緩く)利用するのがおすすめです。特にこだわりがなければ、最新で高速なGPT-4oを選ぶのが良いでしょう。(有料プランは「ChatGPT有料プラン完全ガイド」参照)
  • 【画像認識、音声会話、データ分析などの最新・高度な機能を使いたい】→ GPT-4o (有料版)これらの機能をフル活用したい場合は、GPT-4oに対応した有料プランが最適です。
  • 【APIを利用して開発したい】→ 目的とコストに応じて選択精度重視ならGPT-4oやGPT-4 Turbo、速度・コスト重視ならGPT-4o MiniやGPT-3.5 Turboなど、API専用モデルを含めて検討します。(API利用は「ChatGPT API日本語利用ガイド」参照)

選択のポイント: まずは無料版でGPT-3.5とGPT-4o(利用可能であれば)を使い比べてみて、性能や機能に物足りなさを感じたら有料版のGPT-4o/GPT-4を検討する、という流れが良いでしょう。

まとめ:モデルの違いを理解してChatGPT日本語を賢く選ぼう

今回は、ChatGPTの主要モデルであるGPT-3.5、GPT-4、GPT-4oについて、日本語能力や機能、選び方のポイントを比較解説しました。

  • GPT-3.5: 無料版の標準。基本的なタスク向け。
  • GPT-4: 高性能だがやや遅い。有料版向け。
  • GPT-4o: 最新・最上位。高性能かつ高速、マルチモーダル対応。無料版でも制限付きで利用可能。

一般的に、日本語の精度や多機能性を求めるならGPT-4oが最もおすすめですが、利用頻度や目的に応じて無料版のGPT-3.5やGPT-4oを使い分けることも可能です。

それぞれのモデルの特性を理解し、有料プランも視野に入れながら、あなたにとって最適なモデルを選んで、ChatGPTをより効果的に活用してください。

早川 誠司(執筆・監修専任)
生成AI活用コンサルタント/業務効率化アドバイザー
大手IT企業でDX推進に従事後、独立。100社以上の中小企業に生成AIソリューションを提供。「すぐ使える業務効率化」をモットーに発信中。
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